こんにちは、まるおです。
ホットペッパービューティーやミニモなどの台頭により、美容室の料金はどんどん低下してきています。
初回クーポンで50%オフは当たり前、2〜3回目来店クーポン、さらには4〜5回目来店クーポンなど「もはや通常料金はいくら?」という料金設定のお店も多く見受けられます。
美容室を利用するお客様としては、
「安くお得に美容室へ通うことができる」というのは大きなメリットですが、低価格のお店ならではの、思いがけないリスクや危険があることも忘れてはいけません。
この記事では、そんな【低価格美容室に潜むリスクや危険について】現役の美容師が解説していきます。

Contents
美容室の料金体系

美容室の料金は、地域差はありますが基本的には「10分1,000円」の設定が基本です。
カット(シャンプープーブロー込み)で1時間とすると、6,000円が妥当な価格設定ということになります。
と思われるかもしれませんが、マッサージ店などを思い出してみてください。
多くのマッサージ店が「30分3,000円」「60分6,000円」というお店がほとんどなのではないでしょうか?
多くのサービス業において「10分1,000円」が基本となり、料金設定がされています。
ではこれより料金が安くなるとどうなるのか?
さまざまな部分で歪みが生まれ、働くスタッフはもちろん、お客様にも大きな影響をもたらすこととなります。

低価格美容室のリスクと危険

低価格がもたらすもっとも重大なデメリットは、利益を出すために多くの客数をこなさなければならないことです。
多くのお客さんに対応するために、「ひとりのお客さんにかけられる時間が著しく短い」という事態になります。
では具体的にどんなリスクや危険があるか解説していきます。
カウンセリングが短い
多くの低価格美容室に当てはまります。
施術目安時間をギリギリに設定しているため、ゆっくりと話を聞いてくれないことが多いです。
多くの場合、美容師さんの好きなテイスト・あまり時間がかからないデザインをおすすめされます。
「お客さんをこなす」ことに追われるあまり、カウンセリングの時間が非常に短いです。
髪型に特にこだわりがない、美容室に長時間いるのは嫌、美容師さんのおまかせがいい、という方には快適に過ごして頂けます。
一方、髪の悩みなどをじっくり聞いてほしいという方には、低価格美容室はあまりおすすめできません。

施術が雑
多くのお客さんをこなすために、施術にかける時間も短くなります。
急いで行う施術は、丁寧に行う技術よりも間違いなく雑になりやすくなります。
お客さんに伝わるレベルの雑さは美容師辞めた方が良いほど悪質ですが、美容師が見れば分かるけど、お客さんには分からないレベルでの雑さは必ずあります。
そのような施術を受けられたお客さんの施術は、あとから直すのがとても大変だったりします。
安い薬剤を使用
これも多くの低価格美容室に当てはまります。
利益を出すため経費を抑えようというわけです。
カラー剤で髪が傷んだり、トリートメントの効果があまり感じれなかったり、といったものの原因は安価な薬剤によるものの場合もあります。
最も悪質なのは、高価な薬剤を謳っておきながら、ほんのちょっと混ぜただけというようなケースもあります。
有名な例だと、イルミナカラー・TOKIOトリートメントなどを使用していると言っておきながら、極微量を混ぜたものだったり、水で薄めたものだったりするケースが多数あります。
知名度の高い薬剤を低価格美容室が扱っている場合には注意が必要です。
アフターフォローがない
「カットのイメージが違った」「パーマがすぐ取れた」などの仕上がりイメージの差異は、どんな美容室でもどうしても起こってしまいます。
しかし低価格美容室は、その後の無料お直しに応じてくれない、良い顔をされないといったこともよく耳にします。
アフターフォローに関しては、あまり期待しない方が良いでしょう。


トリートメントで単価アップさせられる
カットやカラーの料金は安いものの、トリートメントが非常に高額であるケースが多いです。
トリートメントはシャンプー台で行うことが多く、時間をかけずに単価を上げられるので、美容室にとっては非常に都合の良いメニューなのです。
きちんとトリートメントの価格を確認しておかないと、最終会計が思ったより高い!ということにもなりかねません。
美容師さんからのトリートメントを強くすすめられたりもするので、する気がない場合はキッパリ断る勇気も必要です。
低価格美容室で働く美容師さんとは?

では低価格美容室で働いている美容師さんはどんな人なのでしょう?
美容師は技術職です。
自分が頑張って身につけた技術を、できることなら高く売りたいと思うのは当然のことです。
そこには、低価格美容室で働かざるを得ない「理由」があるのです。
キャリアが浅い
スタイリストとしてハサミが持てるようになって間もない若い美容師さんは、低価格で施術している人も多いです。
まだまだ技術を勉強してる身なので、キャリアを積んでいくにつれて、指名料を取るようになったり、カット料金を高くしたりしていきます。
ミニモで安い料金でお客さんを呼び込もうとしているのも若い方が多いですね。
https://maruoblog.com/minimo/
お客様から支持されていない
あまり触れられない話題ですが、お客さんにもきちんと認識して頂きたいのであえて書きます。
長年美容師をやっているベテランの方でも、低価格美容室で働いていたり、ミニモで安い料金で集客している方がいます。
正直こういった美容師さんは、お客さんからの支持がない方がほとんどです。
たくさんのお客さんに支持されていれば、ベテランで技術もあるのに価格を下げる必要はありません。
安いものには「安くしなければならない理由」というものが存在するのです。

まとめ
低価格美容室で思った通りの仕上がりにならなかった、もう2度と低価格美容室には行かない、という方もいらっしゃると思います。
反対に、低価格美容室でもすごく満足のいく仕上がりでずっと通ってる、という方もいらっしゃるでしょう。
美容室は、お店よりも美容師個人の力量が反映されることの方が多いです。
価格や料金が美容室や美容師さんを判断するすべてではありませんが、そのものの価値を示すひとつの指標であることに違いありません。
お客さんにとっては美容室の料金が「安い=お得」なのに間違いはありませんが、お得感ばかりを追い求めると、いつか痛い目に遭うかもしれませんよ?
現役美容師として皆さまにできるアドバイスは、是非お得な価格や料金だけで美容室を選ぶことのないようにしてほしいということです。
あくまでもわたくし個人の美容師としての経験や実体験に基づく主観的な意見です。
この記事の内容はすべての低価格美容室に当てはまるわけではありません。
まるお