こんにちは、まるおです。
今や当たり前のようになった「公共の場でのマスク着用」ですが、美容室においてはどうなんでしょう?
お店側の方針による部分も大きいですが、この記事では「美容室におけるマスクの着用」について深堀りしていきたいと思います。
この記事に記載の内容は、あくまで「お客様と対面する立場のいち美容師」として感じる個人的主観の意見であり、他人のマスク着用について強制するものでもマスク論争を議論するためのものでもありません。

Contents
美容室でのマスク着用

新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの公共の場でのマスク着用が義務づけられるようになりました。
とはいえ日本はあくまで任意での義務であり、マスク着用に対して強制力は伴っていない実情でもあります。
さまざまな理由でマスク着用が困難な方もいらっしゃるかと思いますので、この議題は非常に難しい部分もあります。
自分は美容師としてお客様に対面で接する職業です。
そして美容室に来店されるお客様もまた、我々美容師と対面で接する必要があります。
直接的な接触が避けられない場である以上、可能な限りの感染防止対策をする必要が双方にあると思っています。
美容師側のマスク着用
これはもう必須事項と言って良いと思います。
そもそもネイリストさんやアイリストさんは、コロナ禍以前からマスク着用が常であったように思います。
美容師に比べてより近い位置でお客様に接するとはいえ、美容師だけはマスクをしないで施術を当たり前にしていたことが今思うと不思議です。
美容師側がお客様に対してできる、もっとも基本的な感染防止対策が我々美容師のマスク着用だと思っています。
もしかすると、今後我々美容師がマスクを外して美容室に立つ日はもう2度と来ないかもしれませんね。。
お客様側のマスク着用
これは本当に難しい問題だと思います。
感染防止など衛生上の観点からすると、もちろんお客様にもマスク着用を徹底して頂くのがベストかとは思うのですが、、そう簡単には言えない理由もさまざまあるのです。
「美容室におけるお客様のマスク着用」に伴う問題点を挙げてみました。
- 苦しい
- マスクが汚れる
- 顔の輪郭が見えない
- 「マスクなんてつける必要ない」と思っている方もいらっしゃる
苦しい
美容室は髪の毛をきれいにする場所であるとともに、リラックスする場所でもあります。
シャンプー中はもちろん、ヘッドスパなどのリラクゼーションのメニューでのマスク着用は決して心からリラックスできるとは言えない状況です。
また、美容室で使用する薬剤の多くは臭いを発します。
その臭いがマスク内でこもって苦しくなってしまう、ということも十分考えられます。
マスクを着用している以上、美容室に限らず「苦しい」という側面はどうしてもありますが、リラックスして頂く時間ということを考えると非常に心苦しい部分もあります。
マスクが汚れる
これは私個人の考えなのですが、美容室がお客様に施術中にマスク着用を義務づける場合、替えのマスクを用意するのが当たり前だと考えています。
カラー剤などで汚れたままのマスクでお帰り頂くのは申し訳なさすぎますし、お客様ご自身に替えのマスクをご用意して頂くのもコストの面でもご負担をかけてしまうので。
また美容室側の対策として、マスクの紐をねじって耳にかけてもらったりなどもありますが、それでも100%汚れを防ぐことは不可能です。
カットの際どうしても毛がついたりもするので、やはりお店側での替えのマスクの準備はあって然るべきかと思います。
紐がない顔に貼るマスクなんてものも登場していますが、顔に粘着テープを直に貼るので、皮膚が弱い方や抵抗がある方も少なからずいらっしゃるかと思います。
顔の輪郭が見えない
これは我々美容師側にとっての問題点になります。
お客様がマスクを着用されていると、顔の輪郭が見えません。
もう何度も通って頂いているお客様ならまだしも、初めてご来店・担当させて頂く方などは輪郭を見ることなく髪型を似合わせることは不可能です。
カウンセリング時はもちろん、カット中にも何度かマスクを外して頂き顔の輪郭を確認させて頂いたりもしますが、非常に難しい問題でもあります。
「マスクなんてつける必要ない」と思っている方もいらっしゃる
マスク着用については、美容室に限らずさまざまな場所で議論がなされており、またマスク着用に関する個人の考えも人さまざまです。
マスク着用に対する価値観はひとそれぞれで、何が正しい・間違いというものは存在しません。
「マスクを着用しているから100%感染を防げる」という確固たるエビデンスがあるわけでもありません。
あくまで私個人的な意見ではありますが、美容室も含めた公共の場においてのマスク着用は感染防止のためだけではなく、それ以上に「他社への思いやり」だと思っています。
もしかしたら自分がマスクをしていないことで、不快に感じてしまう人がいるかもしれない。
マスクを着用することが自分にとって利益があるからするのではなく、他人にとって迷惑にならないようにするためにする。
美容室に限らず多くの店舗・施設でマスク着用を義務化しているのはそのためです。
美容室においてもたくさんの人が集まる場所である以上、自分都合の言動はまかり通らない部分もあります。
他者への思いやりから生まれる行動のひとつとして、美容室におけるマスク着用を捉えて頂けると、お客様を安全に施術させて頂くというひとりの美容師としてとてもうれしく思います。

まとめ
美容室におけるマスク着用は法律に定められているわけでもなく、お店の判断によるものがほとんどです。
今の時代、我々美容師の役割は髪をきれいにすること以上に、安全な空間を提供することも大事な役割のひとつです。
さまざまな価値観が分断されることのないよう、我々美容師の舵取りも非常に重要なのです。
まるお