こんにちは、まるおです。
美容師の新しい働き方として注目を集めている「フリーランス美容師」。
個人個人が自由で独立した働き方をする「フリーランス美容師」の増加と共に、その受け皿として「シェアサロン」は近年めざましい勢いで増えてきています。
・シェアサロンとは一体何なのか?
・シェアサロンではどんな美容師さんが働いているのか?
・なぜシェアサロンがこんなにも増えているのか?
この記事では、そんな「シェアサロン」についてくわしく解説していきます。

Contents
シェアサロンとは?

「シェアサロン」とはその名の通り、ひとつのサロンを何人かの美容師さんがシェアして働くシステムのことです。
東京などの都市部を中心にその店舗数を拡げています。
「シェアリングエコノミー」
車・自転車・スペース・オフィスなどさまざまなものを、個人で所有せずに共有することで成り立つ、近年その規模を拡大しているビジネスモデルです。
現代は「持たないことに価値を見出す」時代です。
美容室も例外ではなく、ひと昔前までのような「独立=出店」という構図はなりをひそめ、変わってサロンをシェアしながらそれぞれは独立して働く、という働き方がトレンドになっています。

シェアサロンで働く美容師とは?

フリーランス美容師
シェアサロンで働いている美容師さんはお店に属していない、いわゆる「フリーランス美容師」さんです。
雇用ではなく、サロンとの契約を交わすことによって席を使える、いわゆるミラーレンタルのような働き方の美容師さんです。
お店に雇用されて働く場合と大きく異なるのは、時間と報酬です。
勤務時間や休日などはすべて自由、拘束時間もないため、自分の時間を多く持つことができます。
もうひとつは報酬が大きく変わってきます。
美容師という仕事は歩合制がほとんでですが、雇用の場合だと概ね売上の3割の報酬、フリーランスの場合だと売上の7〜8割が報酬となり、その差は歴然です。
独立前の資金稼ぎのため、一時期のみフリーランス美容師として活動される方も多いです。
その分、責任はすべて自分で負わなければならないリスクもあります。
フリーランス美容師に関するくわしい解説は下記の記事でも紹介しているので、興味のある方は是非お読みください。
実際に自分もフリーランス美容師として7年半ほど活動していましたので、すべて実体験に基づくものです。

シェアサロン増加の背景

近年シェアサロンは急激にその店舗数を増やしています。
「なぜこんなにもシェアサロンが増えているのか?」を深堀りしていきます。
フリーランス美容師の増加
いくら店舗に雇われないフリーランス美容師と言えども、お客様を施術する場所が必要です。
その場所となるのが「シェアサロン」というわけです。
近年、多様化する働き方と共に、フリーランス美容師が増加してきており、その受け皿として、シェアサロンも増えているというわけです。
異業種からの美容業参入
今までの美容室経営は、「プレイヤーとして活躍した美容師さんが独立→出店・オーナーになり経営者となる」パターンがほとんどでした。
しかし、近年は様々な異業種の会社が美容業に参入してきており、新しいビジネスモデルとしてシェアサロンが増えている側面もあります。
独立出店の大きすぎるリスク
プレイヤーとして活躍していた美容師さんが従来通りの独立・出店は、今の時代リスクが大きすぎます。
美容師さんの到達地点でもあった「独立・出店」は、もはやひとつの選択肢にしかすぎず、売上のある美容師さんもシェアサロンでフリーランス美容師として活躍されている方がたくさんいらっしゃいます。

実際シェアサロンで働くのはどうなの?

美容師さんの働き方のひとつとしてメジャーな存在となった「シェアサロン」での勤務。
実際自分も、サロン見学でいくつかのシェアサロンを見させて頂いた経験があります。
実際に働いたわけではありませんが、長く美容師をしている傍ら、どんな雰囲気や形態でサロンを運営しているかは、その多くを察知できました。
そんな経験を元に、シェアサロンで働くことのメリット・デメリットをまとめてみました。
シェアサロンで働くメリット
- 拘束時間がない
- 限りなく自由
- 高報酬
- セルフブランディングがしやすい
「自由に好きな時だけ働いて、会社員よりも高報酬!」
これが一般に言われるフリーランスのメリットです。
フリーランス美容師も例外なくそのメリットを享受できます。
拘束時間が長く、給料が安いと言われる美容師さんにはうれしいことばかりです。
今はインスタなどSNSなどの影響力もあり、お店に属するより個人のほうがブランディングがしやすいという利点もあります。
シェアサロンで働くデメリット
- すべて自分で行わなければいけない
- 予約が取れないときがある
- お店が汚くなりがち
- 人間関係からは逃げられない
「良くも悪くも自分次第」
その責任はすべて自分で負わないといけません。
お客さんが来店されなければ、もちろん報酬も0円です。
何の保証もありません。
その他、薬剤発注や売上管理、新しい商材や情報などの勉強、確定申告に至るまで、そのすべてを自分自身で請け負うことになります。
自由という名の元に、すべての責任を自分で取ることになるのです。
さらにシェアサロンと言えども、ひとりではありません。
美容師として育った環境も価値観も違う、統制するものは何もない、そんな人間がひとつ屋根の下、サロンをシェアするのです。
お店にいればお店のルールが細かくありますが、シェアサロンのルールはざっくりでその強制力も弱いです。
ルールを乱す人間、価値観が合わない人間など、シェアサロンで働く人で人間関係で悩む方は意外にも多いです。
シェアサロンの多くは席数以上に、登録している美容師さんの方が多いことがほとんどです。
自分の好きな時間に予約が取れないなどの弊害もあります。
そして一様にシェアサロンは汚い印象を受けるお店が多いです。
掃除などもあくまで個人まかせで強制力はないため、掃除をしない、「キレイ・汚い」の価値観がそれぞれ違うので、「汚い」と感じることが多いです。

まとめ
フリーランス美容師の増加と共にシェアサロンもその数を増やしている現状ですが、まだまだ問題点や課題が多いのもまた事実です。
美容業界だけでなく、「持たない」「シェアする」という流れは今後より一層広がっていくことは間違いありません。
新しい美容師の働き方として、新しい美容師の可能性として、シェアサロンのこれからに期待したいところです。

まるお