こんにちは、まるおです。
美容業界に関わらず、今は発信の時代。
自ら何かを発信することは、あるひとつのことに尖れば尖るほどその勢いを増していきます。
「何でも出来る」より「これが出来る」
「何でも得意」より「これが得意」
ひとつのことに特化しているものの方が、より注目を集めることが出来ます。
現在の美容業界もまさに特化の時代。
美容師さん個々の特化ももちろんですが、お店としてひとつのことに特化した美容室も沢山あります。
この記事では、そんな特化型サロンに焦点を当てていこうと思います。

Contents
特化型サロン
特化型サロンとは、ある特定の技術やヘアスタイル、ジャンルなどに特化した美容室のことを指します。
ターゲット層が明確なため、またお客様としてもお店の特徴を明確に認識できるため、需要と供給という部分では非常に効率的なシステムです。
さらに技術職である美容師という仕事は、何かに特化した技術を毎日繰り返し行うことで、スペシャリストとしての腕が磨かれていきます。
外国人風カラー特化サロン
長くトレンドが続く外国人風カラー、そこに特化したサロンです。
ざっくり言うと、外国人みたいな透明感のある赤みや茶味のない透けカラーです。
多くの場合、ブリーチによる脱色や、部分的にブリーチを使うハイライト、バレイヤージュといったテクニックが使われます。
※バレイヤージュとは、ハイライトとグラデーションカラーを合わせたようなカラー、ランダムに毛先に向かって明るくなるようなカラーです。
外国人風カラー推しのサロンは非常に多いですね。
価格帯的にはかなりの2極化で、高料金のブランドサロンと、超低価格のサロンとはっきり分かれています。
メンズ特化サロン
若者の憧れメンズサロン
読んで字のごとく男性客に特化したサロンです。
ターゲット層は若い男子、トレンドを押さえた今風のヘアスタイルを提供しているサロンです。
スタッフの年齢も全体的に若く、若い男の子の憧れ的存在の美容師さんが多く在籍しています。
インスタグラムやユーチューブなどでの情報配信が得意で、スタイリング動画などの再生回数は驚くべき数字です。
価格帯的には決して安くはありません。
お客様は9割以上が男性、そのうち8割が20代以下の若者です。
バーバーサロン
上の若者向けのサロンとは一線を画す、大人の男性の為の床屋風美容室です。
フェードカットと呼ばれる、0ミリの刈り上げから徐々に長さを残すグラデーションの刈り上げヘアなどが得意です。
店内はアメリカやイギリスのバーバーを意識した無骨で男臭い内装。
スタイリング剤はワックスではなくポマードを使用、スタッフはいかつい男性と、美容室らしかぬサロンです。
美容室ではなく理容室登録のお店も存在します。
価格帯も比較的高めの設定のお店が多いです。
ボブ・ショートカット特化サロン
ホットペッパービューティーやインスタグラムでよく見かける特化サロンです。
ボブやショートカットなど、肩より短い長さを推しているサロンです。
セクシーでフェミニンな女性像ではなく、カジュアルでキュートな女性像を作り出すのがと思って得意です。
ホットペッパービューティー、インスタグラム共にサイドシルエットのヘアスタイルが非常に多いです。
カットのフォルム、特にシルエットに対してこだわりを感じるサロンです。
縮毛矯正専門サロン
縮毛矯正という施術は美容室の数ある施術の中でも、最も髪へのダメージが大きく、大変デリケートな施術です。
その難しい技術のスペシャリストが多く在籍するサロンです。
基本的にほぼマンツーマンでの施術が多いです。
というのも、縮毛矯正という技術は技術者によるさじ加減的な部分が大変大きく影響するため、全ての工程をひとりで行うのが理想的だからです。
薬剤知識に豊富なスタッフさんが多く、職人肌の方が多いです。
どこの美容室に行ってもクセが伸びない、いつも傷んでしまう、など縮毛矯正でのお悩みを抱えてらっしゃる方には是非オススメしたいサロンです。
通常のお店よりもかなり高額なお店が多いです。
トリートメント&ヘッドスパ専門サロン
近年増えてきているサロンです。
非常に高価なトリートメントを使用したり、特殊なヘッドスパの技術を持つ、カット及び他の施術は一切不可のサロンです。
美容室というよりは、ケアサロンといった方が正しいかもしれませんね。
普通のサロンでは考えられない、数万円ものトリートメントメニューから、完全個室フルフラットヘッドスパなど、ヘアデザインとは違った部分でのアプローチのサロンになります。
特化型サロンのメリット・デメリット
メリット
特定のメニューや自分の求めている雰囲気が明確であればあるほど、特化型サロンの恩恵は大きくなります。
それぞれの分野のスペシャリストが揃っているため、専門分野における技術力は非常に高く、専門知識も豊富にあります。
デメリット
その反面、専門分野に特化しているということは、他の分野には全く無頓着だということ。
もちろん幅広く技術や知識を持った方もいらっしゃいますが、どうしても特化したひとつの分野に偏りが出てしまいます。
これがお客様にどのような影響を及ぼすかというと、
長く通える美容室・美容師さんになりづらい
ということです。
今求めているデザイン、施術内容が、果たして10年先に自分が求めているものなのか?
時代が変われば好みも代わり、好みが変わればヘアスタイルも変わる。
ここに柔軟に対応できる美容室または美容師さんなのか?
という部分が最大の課題点です。
まとめ
現在その勢いを増す特化型サロン。
ひとつの分野に特化し、その分野において絶対的地位を確立しようとする美容室たち。
お客様にとって、美容室を選ぶ上でも非常に分かりやすく、来店意欲を掻き立てられる一方、
長く通えるサロンを見つけるという観点からは、特化型サロンの台頭はやや足を引っ張られてる感が否めない部分があります。
長く通える美容室というのは、お客様にとっての美容のパートナーであり、相談役であり、導いてあげるもの。
一時的な信頼を獲得できても、年齢や環境などでも変わっていくヘアスタイルへのニーズに対応できる柔軟さと懐の深い技術力も、これからの美容室・美容師にとって必要なことだと切に思います。

まるお