こんにちは、まるおです。
わたくしまるおは美容師になり15年、表参道〜原宿で3つの会社を渡り歩き、
現在も表参道の美容室で働いております。

美容師をしていると当然なのですが、美容業界全体の動きや、新しい傾向などにとても敏感になります。
全国的なことまではなかなか把握できませんが、自分が働いている東京の美容室事情をまとめてみましたので、是非ご覧ください。
Contents
東京美容室事情
東京の美容室の歴史
現在の東京の美容室事情に触れる前に、
少しだけ東京の美容室の歴史についてお話しようと思います。
今でこそあまり局地化しなくなった美容室のトレンドエリア。
しかしひと昔前までは、美容室はエリアによってその立ち位置にはっきりとした住み分けがありました。
銀座1強時代
「美容室と言えば銀座」「銀座に美容室を持ったら一流」
そんな時代がありました。
現在も銀座には何十年と歴史のあるお店を構える老舗がたくさんあります。
銀座はその街の特徴として、華やかな高級ショップが立ち並び、美容室の立地という点では申し分ないエリアとして、その力をつけていきました。
さらに銀座には夜のお仕事で和装・洋装、様々なヘアセットの需要もとても多いエリア。
こうして銀座は美容室の一等地としての地位を不動のものにしていきました。
原宿カリスマ美容師ブーム
1990年代、当時絶大な人気を誇った裏原系ファッション、そしてそのファッションの聖地・カルチャーの発信地として、若者を中心に揺るぎない地位を確立した原宿。
そして一世を風靡したカリスマ美容師ブーム、その多くが原宿にお店を構える美容師達でした。
こうして原宿にとてつもない数の美容室ができ、そして消えていく時代が生まれました。
その時代、美容室は間違いなく原宿を中心に周っていました。
やがて裏原系ファッションとカリスマ美容師ブームの終焉により、美容室のターゲットは若者から大人の女性へと変わっていきます。
そしてその矛先となった街が、表参道・青山です。
表参道・青山を目指すカリスマ美容師チルドレン
銀座と似て高級店が立ち並ぶ大人の街、表参道・青山。
美容室の主たるターゲットが大人の女性に移ったことにより、街も大人の街へとシフトチェンジ。
さらに原宿とは目と鼻の先のエリアということもあり、スムーズに移り変わっていきました。
そして、カリスマ美容師に憧れて美容師を志した若者が目指す新たな美容室の聖地は、
表参道・青山へと変わっていったのです。
そして、現在、その表参道・青山で修行を積み、力をつけた人間達の独立出店ラッシュが始まっています。

現在の東京の美容室事情
長くトレンドが続いた表参道・原宿エリア、しかし現在の美容業界の新しい波でその流れは再び変わろうとしています。
ホットペッパービューティーの台頭
これまでの時代は、雑誌が主流のトレンド発信。
逆を言えば、トレンドのエリアにお店を構えていないサロンは雑誌に掲載されることはありませんでした。
それがホットペッパービューティー台頭により、立地による美容室の差はなくなり、すべてのサロンが平等に情報を発信でき、同じ土俵で戦うことができるようになったのです。
都心だろうが、郊外だろうが、23区外だろうが、そこに大きなメリット・デメリットはほとんどなくなってきています。

低価格帯サロンの出現
低価格帯サロンには高級といったイメージは必要なく、お店の家賃なども考慮すると土地代が安価な立地で充分なわけです。
お店の家賃が高騰するエリアでの出店を避けるため、出店が局地化しない現象が起きています。

では今、東京ではどんなエリアに美容室のトレンドが移り変わっているのかをみていきましょう。
現在の美容室のトレンドエリア
新宿駅周辺
現在新たなトレンドエリアとして大注目のエリアです。
もともと多くの人が集まる新宿。
商業施設なども充実しており、ひとつのまちで様々なニーズを完結させることのできる街です。
バスタ新宿、NEWoManなどの開業で確実に人の流れが変わりました。
さらに業界的なお話がもうひとつ。
新宿には個人店ではなく、多くの資金をもつ美容室企業の支店のオープンが相次いでいます。
これには理由があり、集客といった観点からすると、新宿という街は美容室で効果的な広告を打ち出しているサロンが少なく、
潤沢な資金力のある美容室が大型のサロンを出店し、ホットペッパービューティーなどで新規客をごっそり取ってやろうという意図があります。
これからもっとその流れは顕著になると思います。
代官山・中目黒周辺
美容室=高級という考えは古く、今は美容室=おしゃれがスタンダード。
隠れ家、カフェ風、アンティーク調etc…
おしゃれな街並みに溶け込むお店が増えています。
こちらは大型店は少なく、比較的規模の小さいお店が目につきます。
二子玉川・武蔵小杉などの再開発地域
街の再開発が進む都心部だけでなく、郊外の再開発地域にも美容室出店ラッシュが続いています。
人口増加を考えると当然の狙い目ですね。
住んでいる街、あるいはその周辺で生活を完結させたい方のニーズに合わせて、といったところでしょうか。
こちらも都心部にお店を構える支店の出店が多く見受けられます。
表参道・青山
上でも述べましたが、表参道・青山で10年〜15年腕を磨いた人間にとって、美容室の聖地はやはり自分が育った表参道・青山。
その土地で自分の城を持ちたいと思うのは当然でしょう。
お客様のご案内といった部分でも、移動距離が小さくて済みますしね。
やはりこのエリアに特別感を抱いている美容師さんは多いです。
そしてお客様も、やはりこのエリアにこだわって美容室を探す方もまだまだ多いです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
時代と共に変わってゆく美容室のトレンド。
昔ほど、局地化することはなくなりつつありますが、それでもやはり美容室にはトレンドのエリアというものが存在します。
時代だけでなく、その時代を生き抜いてきた美容師さんの思いが色濃く反映されるのは間違い無いです。
わたくしまるおも、美容師として育ててくれた表参道〜原宿にはやはり特別な思いがあります。
また機会があれば、そんなお話もお届けできればと思います。
まるお