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アート・ペッパー / アート・ペッパー・ミーツ・ザ・リズム・セクション【Art Pepper / Art Pepper Meets The Rhythm Section】LPレビュー

Art Pepper / Art Pepper Meets The Rhythm Section

アルトサックス奏者のアート・ペッパーの最高傑作と評されるのがこちらのアルバム。

アート・ペッパーの哀愁漂うメロディーが非常に印象的なこのアルバムはリズム隊がすごいことになっているんです。

ピアノにレッド・ガーランド、ベースにポール・チェンバース、ドラムスにフィリー・ジョー・ジョーンズが名を連ねているのですが、この3人は実はあのマイルス・デイビスのバンドの当時最強と呼ばれていた「リズム・セクション」のメンバーなんです。

ウエスト・コーストで活躍していたペッパーと、イースト・コーストで活躍していたマイルスのリズム・セクションという、まさに奇跡の共演なんです・

さらに、このアルバム製作は初共演でありながらたった1日のセッションで生まれたという奇跡のレコーディングとしても知られています。

そんなさまざまな奇跡にあふれたこのアルバムはジャズ界においても大傑作として知られています。

ペッパーのアルトサックスは非常に耳馴染みが良く、ジャズ初心者でも比較的聴きやすい1枚かと思います。

1. You’d Be So Nice To Come Home To

コール・ポーター作曲による有名なジャズスタンダードナンバーです。

ペッパーのアルトサックスがまるで歌っているかのようにメロディアスな旋律を奏でていきます。

リズム隊の演奏も素晴らしく、1日限りのセッションとは思えないほど息がぴったりです。

哀愁を漂わせながらも軽快なタッチで進んでいくオープニングナンバーは何度でも聴きたくなる中毒性のある名曲・名演です。

 

2. Red Pepper Blues

こちらもペッパーの印象的なアルトサックスのメロディーから始まるナンバーです。

途中のベースとドラムのソロがめちゃくちゃかっこいいです。

さらにピアノがペッパーのアルトサックスの音色を華やかに彩っていて、バンドとしての一体感が素晴らしい1曲です。

 

3. Imagination

ややテンポを落としたムーディーなナンバーですが、ペッパーのアルトサックスはそれほど重くないので、どこか軽快さを残していてとても聴きやすいナンバーです。

とりわけ中盤のピアノソロがとても魅力的で、晴れた午後にゆっくりとお茶でも飲みながら聴きたいおしゃれな1曲です。

 

4. Waltz Me Blues

軽快なタッチのブルースナンバーです。

リズム隊が紡ぎ出すリズムが非常に気持ちいい1曲になっています。

 

5. Straight Life

ペッパーの超絶テクを堪能できるA面のラストナンバー。

さらに、これでもかと巧に奏でられるペッパーの音色に負けじとリズム隊も必死に応戦、非常にスピード感あふれる1曲となっています。

やや趣は異なりますが、ジョン・コルトレーンのシーツオブサウンドが好きな方はきっと好きなんじゃないでしょうか。

もちろん自分も大好きです、超かっこいいです。

 

 

レコード買取BeeRecords(ビーレコード)

 

6. Jazz Me Blues

軽快なリズムで進んでいくファンキーなナンバーでB面が始まります。

この曲もリズム隊の刻むビートが非常に気持ちよく、そこにペッパーの伸び伸びとしたアルトサックスのハーモニーがたまらなくクールです。

 

7. Tin Tin Deo

民族音楽的な1面を持つエスニックなナンバーで、ドラミングが非常に印象的な曲です。

ペッパーの奏でる音色もより艶めかしくメロディアスで、このアルバムにおいては独特の雰囲気を持つアクセント的な1曲となっています。

 

8. Star Eyes

有名なスタンダード曲として知られる軽快なナンバー。

ペッパーの聴けば聴くほどクセになるアルトサックスと、リズム隊が作り出すハーモニーが見事な1曲になっています。

 

9. Birks Works

ゆったりしたテンポでありながら各々のテクニカルなプレイが散りばめられた聴きどころの多い1曲です。

マイナー調のメロディーとリズム隊のハーモニーがとてもかっこいいラストナンバーです。

 

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まとめ

ペッパーのアルトサックスが非常に気持ちよく、何度聴いても飽きない中毒性に満ちた1枚です。

最強のリズム・セクションの高いクオリティと高次元で融合したペッパーとのハーモニーは本当に素晴らしくまさしく名盤の疑いなしです。

ジャズの入り口をくぐられた方には是非聴いてほしいおすすめの1枚です。

 

まるお