ミリタリーアイテムの中でも、そのデザインのシンプルさと実用性で長く愛されているのが US ARMY ユーティリティシャツです。
ユーティリティシャツは年代によって素材やディティールが異なり、それぞれの年代でそれぞれの魅力があります。
この記事では、その中でも非常に人気が高い60年代の1stモデルを紹介していきます。
さまざまなブランドから復刻・サンプリングされるなど、そのデザインの完成度の高さがうかがえます。
US ARMY OG-107 ユーティリティシャツとは?

ユーティリティシャツは、アメリカ軍の作業服として誕生しました。
そのルーツは第二次世界大戦期にまでさかのぼります。
兵士たちが戦闘服とは別に、日常的な作業や訓練時に着用できるよう設計されたのが始まりです。
1950〜70年代のユーティリティシャツは、オリーブグリーンのコットンサテン生地で作られておりOG-107と呼ばれていましたいましたが、1970年代後半以降は素材がより軽量なコットンポプリンに変更され、OG-507とその名称を変えました。
この記事では、60年代のOG-107ユーティリティシャツの1st後期・筒袖モデルを紹介していきます。
US ARMY OG-107 ユーティリティシャツ
実際に自分が所有するOG-107ユーティリティシャツを紹介していきます。
全体シルエット


この年代のユーティリティシャツは、着丈がそれほど長くなくシャツというよりはジャケットに近いシルエットになっています。
袖も筒袖と呼ばれる筒状のものになります。
年代が進むにつれ着丈が長くなり、袖もシャツのようにボタンで留めるいわゆるシャツボタンになります。
生地感

コットンサテン100%の非常に味わい深い生地感です。
コットン100%の生地は、使い込むほどに柔らかくなり色味もフェードしていき、その着心地もとても快適です。
70年代後半以降には素材がコットンポプリンとなり、コットンサテンとはまったく違った雰囲気になります。
この「コットンサテンの生地感が好き」というミリタリー好き・古着好きの方も多いと思います。
タグ

裾部分にタグがつきます。
1962年製の個体になります。
ちなみにこれより古い、いわゆる1st初期モデルはタグラベルがつかず、スタンプでのサイズ記載になります。
1stモデルの初期・後期の見極めのディティールのひとつになります。
ボタン

ボタンはオリーブドラブ色となっており、これより古い1st初期型には茶色のボタンがつきます。
先ほどのタグと共に1st初期・後期判別するためのディティールになります。
袖

この筒袖は1stモデルのみの仕様となっており、2ndモデル以降は袖にボタンで調整可能なシャツボタンに変更となります。
筒袖であれば1stモデル確定となります。
襟

大きすぎない小ぶりの襟になります。
本来であればこちらにサイズタグがついているはずですが、購入時すでに欠損していました。
フロント

フロントにはフラップボタンつきのフロントポケットが左右両方に配されています。
第一ボタンと第二ボタンの配置が他よりも広く、こちらも1stモデル特有のディティールです。
着用画

172cm57kg痩せ型の自分が実際に着用してみました。
サイズは表記タグが欠損して不明ですが、おそらくL相当かと思います。
特別変わった形はしていないので、さらっと羽織るにはもってこいの1着です。
また2ndモデル以降は着丈が長くなりますが、1stモデルは着丈が短くジャケット感覚で羽織れます。
まとめ
ミリタリー古着の大定番として人気のOG-107ユーティリティシャツ、古着好きであればやはり古い年代のものに憧れてしまいますよね。
コットンサテン生地のものは経年変化も魅力のひとつで、年々その個体数は減少傾向にあります。
とはいえまだまだ手の届く価格帯のアイテムなので、ネクストヴィンテージとして1着持っておくのもおすすめです。