ヴィンテージラバーにとって憧れの存在であるリーバイスのヴィンテージデニムジャケットの506XX、通称ファースト。
その価格の高騰はすさまじく、もはや気軽に買える価格でもなければ、買えたとて気軽に着用できるような価格でもなくなってしまいました。
それでもやはりいつかはファーストという思いは古着好き・ヴィンテージ好きの方ならきっと心のどこかにあるかと思います。
そんな我々の心強い味方が、いわゆる復刻モデルです。
日本の復刻・レプリカブランドのヴィンテージの再現度は素晴らしく、こと色落ちに関しては本家のリーバイスの復刻を超えてしまうほどの出来栄えのものがたくさんあります。
しかし、やはりリーバイスがいい!そんな方も多くいらっしゃると思います。
この記事では、90年代日本製のリーバイス506XXの復刻モデル70502XXを紹介していきます。
リーバイス 70502XXとは?

70502XXは90年代に日本で製造された506XXの復刻にあたるモデルです。
当時はまだヴィンテージに対する資料が潤沢ではない状況だったため、細かいディティールに関して言えば、現在展開されているLVC(リーバイスヴィンテージクロージング)の方が再現度は高いと言えるでしょう。
あくまで個人的な見解ではありますが、シルエットと生地感・色落ちに関して言えば、LVCの506XXより70502XXの方がヴィンテージの506XXの雰囲気に近いかと感じています。
余談ではありますが、90年代の復刻モデルとしてUSA製バレンシア工場で作られた復刻506XXも存在し、そちらはすでに高騰が進んでおり手が出しずらい価格帯となっております。
リーバイス 70502XX
実際に自分が所有する70502XXを紹介していきます。
全体シルエット


506XX特有の短い着丈がしっかりと再現されています。
現行のLVC506XXではこの着丈がやや長めで、その部分がどうしても気になる方も多いと思います。
ただ着丈が短い分、コーディネートの難易度は上がります。。笑
素材感

粒落ちと縦落ちがしっかり見られる生地感で、エイジングの仕方によっては一瞬本物と見間違うほどの雰囲気です。
紙パッチ

残念ながら背パッチに関しては紙パッチになります。
本物の506XXは革パッチ仕様なので、このあたりのディティールは少々甘いですね。
袖

なかなかのエイジング具合いです。
このくらいのダメージやエイジングがあった方が、リアル感が出るのではないでしょうか?
裾

ここだけ見ると、本物?と勘違いしてしまいそうな良い雰囲気です。
うねりのあるパッカリングとか最高です。
フロント

フラップ有りの胸ポケットがひとつついています。
赤タブ

BIGEの赤タブも再現されていますが、こちらの素材は506XX実物のものと違いほとんどエイジングしない&丸まりません。
このあたりも甘いディティールのひとつです。
シンチバック

バックにはしっかりシンチバックがつきます。
506XXでは後期にあたるスライドバックルが再現されています。
肩部分

フロントヨーク上の肩部分ですが、生地が縦に使われているのがお分かりでしょうか?
506XX実物では、この部分は生地が横に使われており、またしても甘さが目立つディティールのひとつです。
ボタン裏

ボタン裏にはJ02の刻印が印字されています。
内タグ


サイズ40と91年8月製造が読み取れます。
着用画
172cm57kg痩せ型の自分がサイズ40を実際に着用してみました。

どうでしょう?サイズ40でこの着丈です。
現行のLVCでは再現されない、非常にコーディネートが難しいサイズ感です。笑
それでもやはりこの短丈にこそヴィンテージ感を感じることができます。
エイジングやダメージも相まって、一見するとヴィンテージの506XXに見えなくもない、と自分では思っております。笑
意外と身幅は広く、インナーにスウェットも挟めるくらいのサイズ感です。
まとめ
90年代の復刻モデルの70502XXも数年前までは数千円で購入できた時代がありました。
今では徐々に高騰しており、2〜3万円で値付けされる個体も珍しくありません。
随所に気になる甘めのディティールは散見されますが、シルエットと色味では決して今の復刻モデルにも負けていない出来だと思います。
こちらも早めのチェックが吉なのは間違いなさそうです。