Blues ette / Curtis Fuller
名ジャズ・トロンボーン奏者のカーティス・フラー率いるクインテットによる、ハードバップ屈指の名盤です。
非常に耳馴染みの良いメロディーが印象的な1枚で、ジャズ喫茶での愛聴盤としても有名です。
どこかで1度は耳にしたことがあるような有名な曲も収録されており、ジャズ初心者にもとてもおすすめな1枚です。
1. Five Spot After Dark
アルバムのオープニングナンバーにしてこのアルバムの代表曲です。
テナーサックスとして参加しているベニー・ゴルソン作曲のこの名曲は、日本でも武田薬品工業「アリナミンV」のコマーシャルソングに起用され「聴いたことがある!」という方も多いのでは?
ベニー・ゴルソンのサックスとカーティス・フラーのトロンボーンの音色の響きがとても心地良いナンバーです。
2. Undecided
ジャジーでファンキーなナンバーが続きます。
こちらも耳に残る印象的なメロディーで軽快な楽曲ですが、トロンボーンの丸みのある音がハードになりすぎることなく曲全体を包み込んでくれます。
トロンボーンとサックスの絶妙なコンビプレイはもちろんのこと、ピアノのトミー・フラナガンのプレイが非常に秀逸で、他の楽器隊との抜群のハーモニーを奏でてくれます。
こちらも1曲目に負けず劣らずの名曲です。
3. Blues-ette
ややトーンを落としながらも変わらずの抜群のハーモニーを聴かせてくれます。
全体を通してブルージーな雰囲気が纏っている大人のジャズといった印象を受けます。
ここでもトミー・フラナガンのピアノが曲全体の雰囲気ををしっかりリードしています。
ここでA面が終わります。
4. Minor Vamp
B面のオープニングはベニー・ゴルソン作曲で彼の激しいサックスプレイが堪能できるファンキーナンバーです。
ここでもトロンボーン×サックスの相性抜群のハーモニーを聴くことができます。
骨太なテナーサックスと丸みのあるトロンボーンの音の組み合わせってこんなに相性が良いんですね。
5. Love Your Spell Is Everywhere
こちらもベニー・ゴルソン作曲のナンバー、彼の作曲力は本当に素晴らしいものがありますね。
カーティス・フラーのトロンボーンによる哀愁たっぷりのメロディーが印象的な名曲です。
それに呼応するように泣きのサックスプレイを披露するベニー・ゴルソンのソロもこれまた最高です。
こちらもおすすめの1曲、傑作です。
6. Twelve-Inch
ラストを飾るのはこれまたファンキーな1曲です。
サックス→トロンボーン→ピアノ→ベースと繋がれていくソロプレイは繋がりがとてもスムーズで聴いていてとても気持ちが良いです。
ちょっと怪しげな雰囲気もこの曲の魅力を高めていると言えるでしょう。
まとめ
ジャズにおける2管編成と言えば、トランペット×サックスが王道ですが、トロンボーン×サックスも非常に味わい深いことを教えてくれる1枚です。
カーティス・フラーとベニー・ゴルソンの最強コンビに名盤請負人のトミー・フラナガンが参加ともあれば間違いないメンバー編成ですよね。
とても聴きやすい1枚でありながら、そのレベルの高いハーモニーはまさに1級品です。
ジャズ初心者から玄人まで幅広い方に支持を受けている名盤ということも頷けます。
まるお