Study In Brown / Clifford Brown
クリフォード・ブラウンの「スタディ・イン・ブラウン」は、ジャズ史上における傑作のひとつとして知られています。
名ジャズトランペッターのクリフォード・ブラウンとともにドラムのマックス・ローチの素晴らしいプレイも堪能できる、まさにジャズを語る上で外せない1枚です。
1曲1曲が短いのも特徴で、ジャズ特有の長尺な曲が苦手な方でも親しみやすいアルバムと言えるでしょう。
歌心あふれるクリフォード・ブラウンのトランペットはまさに必聴です!
1.Cherokee
マックス・ローチのドラムで幕を開け、ブラウンのトランペットの技巧をこれでもかと堪能できる、素晴らしいオープニングトラックです。
ブラウンの流麗な演奏と迫力のあるソロは聴きどころたっぷりです。
また、リズムセクションも見事なプレイを披露しており、特にマックス・ローチのドラミングは非常に聞いていて爽快です。
色褪せない名曲・名演として長きに渡り愛されているナンバーです。
2. Jacqui
オープニングからややテンポを落としたリラックスナンバー。
ブラウンのトランペットが感情豊かに歌い、メロディアスなフレーズが心に響きます。
バンド全体の演奏も洗練されており、特に軽快なピアノが印象的で聴き手を魅了します。
個人的にも大好きな1曲です。
3. Swingin’
タイトル通りスイング感たっぷりのナンバー。
ブラウンのトランペットとマックス・ローチのドラムが絶妙に絡み合い、最高に気持ち良い1曲です。
オープニングからの3曲でリスナーの心をがっちり掴むような曲順もまた素晴らしいです。
4. Lands End
A面最後の曲はややしっとり聞かせる大人のミディアムナンバー。
早いテンポのブラウンの超絶テクのトランペットも素晴らしいですが、こういったテンポを落とした曲で情感たっぷりに歌い上げるブラウンもまたとても魅力的なんですよね。
5. George’s Dilemma
エキゾチックな雰囲気をまとうこのナンバーでB面がスタートします。
妖しい魅力満載のこのナンバーでも、情感豊かなブラウンのトランペットを堪能することができます。
この歌心あふれるプレイは1度聴くと病みつきになってしまいます。
6. Sandu
ほどよくゆるい雰囲気のファンキーナンバーです。
この曲がこの位置にあることで、全編を通しても飽きることなく聞ける良いスパイスになっていると思います。
休日の晴れた午後などに聴きたい、最高に気持ちいいナンバーです。
7. Gerkin For Perkin
優しい雰囲気のナンバーに、それぞれのソロの魅力がしっかりと詰まっている傑作ナンバーです。
歌心たっぷりのブラウンのトランペットは本当に聴いていて気持ちが良いです。
8. If I Love Again
非常に耳当たりの良いキャッチーなナンバーです。
このアルバムは全編通してジャズ特有の難解さがなく、とても聴きやすいのも特徴です。
とは言え、随所に散りばめられたブラウンの超絶テクが堪能できるという1枚になっており、この曲もまた然りです。
9. Take The A Train
ラストを飾るのはデュークエリントンが書いたスタンダードナンバーです。
列車が発車して徐々にスピードを上げていくかのような展開が非常にスリリングな1曲です。
グルーブ感たっぷりのこの曲でこのアルバムは幕を閉じます。
まとめ
1955年に発表されたこのアルバムは、ジャズ史に残る傑作と知られており、何よりジャズの楽しさを詰め込んだようなアルバムになっています。
ジャズ初心者の方から往年のファンまで多くの人を魅了するこのアルバムはジャズ好きであれば絶対に聴いておきたい名盤です。
本当に素敵なアルバムです。