Miles Davis / Relaxin’
「マラソンセッション」と呼ばれる、1956年にマイルス・デイビス・クインテットが行った2日間のレコーディングセッション、その4枚の音源のうちの1枚が今回紹介する「リラクシン」です。
この時代のマイルス・デイビス・クインテットのメンバーは、サックスにジョン・コルトレーン、ピアノにレッド・ガーランド、ベースにポール・チェンバース、ドラムにフィリー・リー・ジョーンズという最高のラインアップ。
そのメンバーから生まれたマラソンセッション4枚の中でも「クッキン」と並んで最高傑作と名高い「リラクシン」を紹介していきます。
アルバムを通じて、タイトル通りゆったりとしたくつろぎ感を感じさせるような1枚になっています。
個人的にはマラソンセッション4部作で一番好きなアルバムです。
1. If I Were A Bell
学校のチャイムのようなメロディーから始まるオープニングナンバー。
可愛らしくゆったりとしたくつろぎの雰囲気に満ちた名曲・名演です。
マイルスのトランペットはさることながら、ピアノとベースの演奏がとても素晴らしい。
数多くあるマイルスの名曲の中でもトップクラスのひとつだと思います。
個人的にも本当に大好きな1曲です。
2. You’re My Everything
優しいピアノとトランペットの絡みから始まるスローナンバー。
マイルスのメロウなトランペットの響きには本当にうっとりしてしまいます。
そしてそんなマイルスのトランペットと対を成すように加わるコルトレーンのサックスもまた素晴らしいんです。
コルトレーンはバラードも良いんですよね。
このアルバムを名盤たるものにしている名バラードです。
3. I Could Write a Book
軽快なムードのくつろぎ感あふれるナンバーです。
ここでもコルトレーンのソロによりゆったりとしたくつろぎのムードの中にもきちんとメリハリが生まれており、そのバランスも非常に心地よい1曲です。
各々のソロがとても際立つこの楽曲でA面が終わります。
4. Oleo
演奏のやり直しのシーンがそのまま収録されているナンバー。
実はこのアルバム、メンバー間の話し声などもそのまま収録されており、レコーディングの臨場感もそのままパッケージされているのがひとつの魅力だったりします。
さてB面の始まりはアップテンポなナンバーから。
バンドのグルーブ感がたっぷりと感じられる演奏になっています。
5. It Could Happen to You
4.のノリの良さから一転、再びリラックスムード満載のナンバーです。
マイルスのトランペットの音色の伸びがとても気持ちいいです。
優しいメロディーが印象的で、文字通りゆったりとくつろぎの時間にぴったりの楽曲です。
6. Woody ‘N You
ラストを飾るのは再びノリの良いアップテンポなナンバー。
メリハリの効いた演奏とくつろぎのムードがうまく融合した名演です。
休日の朝に、家でのんびりしたい時に、午後の休憩のBGMに、そんなくつろぎタイムにこのアルバムは持ってこいです。
まとめ
今回紹介した「リラクシン」は、マイルスのマラソンセッション4部作のなかでも非常に人気の高い1枚で、ジャズ初心者でも気軽に聴けるおすすめの1枚。
こうしてみるとマイルスは本当にたくさんの名盤であふいて、それぞれに魅力がたっぷり詰まっていることを再確認させられます。
まるお