リーバイスのデニムにおいて、ファッション色の強い細めのモデルといえば505が有名です。
505はストレートシルエットの501に比べて、裾にかけて細くテーパードさせることでデニムをよりファッショナブルに着こなせることから高い人気を誇るアイテムです。
しかしリーバイスには、505以上にグッと細めのシルエットでいわゆるスキニーの原点とも言われる型番をご存じでしょうか?
それがこの記事で紹介する「606」というモデルです。
リーバイスの型番の中ではそれほどメジャーなものではありませんが、根強いファンが多いことでも有名です。
この記事では、そんなリーバイス606を解説していきます。
リーバイス 606 とは?
リーバイス606は1960年代後半に登場した、それまでのリーバイスのデニムで最も細いモデルになります。
606は1970年代のパンクロックシーンとの関わりが非常に深く、「ラモーンズ」「ザ・クラッシュ」「セックスピストルズ」らが着用していたとの説もあります。
それまでになかった606の細いスリムシルエットが反骨精神をアピールするシンボルとして、タイトな革ジャンやドクターマーチンのブーツと共にひとつのカルチャーを作っていったのです。
多くのスリムジーンズの元ネタと言われており、スキニージーンズの原点とも言われています。
ちなみに、タイトでスリムなシルエットが一世を風靡した2000年代のディオールオムを牽引したエディスリマンも606の愛好者だったとも言われています。
ちなみに606は長きに渡り廃盤が続いており、復刻もあまり発売されないことから、年々その希少性は高くなりつつあります。
リーバイス 606
実際に自分が所有する606を紹介していきます。
全体シルエット
606は腿のワタリから絞られた細めのテーパードシルエットが大きな特徴です。
505が裾にかけての緩やかなテーパードに対して、606はかなり上の方からタイトめにテーパードが効いています。
もうひとつの606の大きな特徴として、深い股上が挙げられます。
いわゆるスキニージーンズの多くがローライズのシルエットが採用されているのに対して、606の股上はかなり深めに作られています。
バックポケット
バックポケットは505と同様に縦長の作りをしています。
ちなみに501のバックポケットほ正方形に近い形をしています。
赤タブ
赤タブはスモールeになります。
606にもBIG Eタブがもちろん存在します。
紙パッチ
紙パッチは破れているもののしっかりと認識できる形で残っていました。
80〜90年代の紙パッチになります。
サイズはウエスト29、レングス32のものになります。
ジッパーフライ
501のボタンフライに対して、505同様のジッパーフライになります。
ボタン裏
トップボタン裏の刻印は359になります。
359はフィリピン製となり、いわゆる極東リーバイスと呼ばれるものになります。
フィリピン製はアメリカ製と比べるとその価値は今のところほとんど無いに等しいレベルですが、フィリピン製の生地や色落ちは意外と評判が良く、606はすでに廃盤でもあることからこれから価値が出てくる可能性は十分にあります。
色落ち
606はスリムシルエットのため、体へのフィット感が高くアタリがつきやすい型番でもあります。
色落ちに評価のあるフィリピン製ということもあり、ヒゲやハチノスなど90年代のものであればなかなか良い感じの色落ちかと思います。
内タグ
内タグにはMADE IN PHILIPPINESの表記がありました。
93年11月製造モデルと読み取れます。
着用画
tops : patagonia シンチラスナップT 90’S
pants : levi’s 606 90s
shoes : nike エアマックス97ウルトラ
172cm54kg痩せ型の自分がW29L32を着用してみました。
細めのシルエットではありますが、スキニーほどのピタピタ感はなくバランス良く穿くことができています。
通常501であればW30〜31を穿くのですが、606に関してはW29でも窮屈感なく穿くことができています。
501とはサイズ感が異なるので、サイズ選びの際は試着をすることをおすすめします。
まとめ
リーバイスのデニムにおいては、501XXなどのヴィンテージデニムに代表されるようにやや太めのストレートシルエットが王道とされる雰囲気があります。
タイトなシルエットの606はややマイナー的な存在でありながら、その希少性やスタイリッシュさから根強い人気を誇る1本としてファンから愛され続けています。
まるお