フライトジャケットはパイロットが着用する命に関わるジャケットのため、ミリタリーウェアの中でも高い機能性を有したものになります。
フライトジャケットというと、アメリカ軍のMA-1をイメージされる方が多いと思いますが、古着ファンやミリタリー好きな方なら知らない人はいないイギリス空軍の名作フライトジャケットがあることをご存知でしょうか?
この記事ではそのイギリス空軍(Royal Air Force)のMK-3 flight jacketを紹介していきます。
Royal Air Force MK-3 flight jacketとは?
Royal Air Force MK-3 flight jacket(以下MK-3)は、1960年代頃から2010年頃まで50年近くに渡りイギリス空軍で採用されたフライトジャケットになります。
年代によって細かいディティールは変わりながらも、大きな形の変化はそれほどなく1960年代時点で既に完成されたシルエットだったんですね。
MK-3はその後よりアップデートした素材を用いたMK-4へとアップデートされました。
フライトジャケットならではの機能性に溢れたディティールで満載のMK-3は、既に枯渇と高騰が進み、コンディションの良いものやサイズの良いものはなかなか出会えなくなってきています。
さまざまなメーカーから復刻も出ているので、本物にこだわらない方はそちらをチェックしてみるのもおすすめです。
Royal Air Force MK-3 flight jacket
実際に自分の所有するMK-3でその細かいディティールを紹介していきます。
全体シルエット
パイロットが狭いコクピットで着用することを想定して丈短のシルエットになっています。
フライトジャケットの大きな特徴のひとつでもあるこの短めの丈は、街着として着用しても非常にかっこいいディティールになります。
デニムジャケットなど丈短のシルエットがお好きな方はバッチリハマるデザインだと思います。
素材感
生地は非常に高密度に織られたコットンギャバジンという素材が使われています。
高級素材として有名なベンタイルに似た素材で、軽量でありながら防風性に富んだ素材になっています。
中綿などは入っていないので、防寒性はさほど高くありません。
インナーを着込めば冬でも着用可能ですが、春や秋に活躍してくれる1着だと思います。
自分が所有する年代のものは所謂後期型と言ってグレーっぽい色味ですが、前期型になると緑が強いオリーブ色になります。
当然年代が古い前期型の方が入手困難になります。
襟
大きめの襟でチンストラップも付いており、襟を立てて着ることもできます。
形は大きいものの尖ったような形はしていないので、寝かせて着てもバランスはとても良いです。
フロント
フロントはややズレた前合わせになっていて、ジッパーとボタンで止めることができます。
フロントポケット
フロントポケットは高めの位置に斜めに付いており、これもパイロットが狭いコクピットに座った状態で使いやすいように作られています。
袖
袖はマジックテープで調整が可能になっています。
しっかり閉めることで袖口から風が入ってこないようにすることができます。
内ラベル
内側にラベルがついており、製造年やサイズを確認することができます。
自分が所有するMK-3は2006年製でサイズ8ということが読み取れます。
サイズ8はかなり大きめのサイズ感となり、XL〜XXLのサイズ感になるかと思います。
余談ですが古着屋さんでMK-3を探すと、大きめのサイズが圧倒的に少ないです。
自分もかなり苦労して大きめサイズをゲットできました。
内蔵フード
背面の首の後ろにジッパーがあり、ここにフードが内蔵されています。
急な雨などにも対応出来るようなつくりになっています。
エポレット
肩にはエポレットが付きます。
ペンケース
左袖にはペンケースが付いており、クッション素材のような作りになっています。
着用画
jacket : Royal Air Force MK-3 flight jacket
tops : Champion Reverse Weave true to archives YALE
pants : Levi’s 501 90’s
shoes : Redwing 8133
172cm54kg痩せ型の自分がサイズ8を着用しています。
かなり大きめのサイズ感で着用しているので、インナーに厚手のスウェットを着ても余裕があるくらいです。
MK-3はサイズが大きめでも着丈が短いので、オーバーサイズで着用してもバランスが悪くなりません。
むしろ中に着込めることを考えると、大きめサイズの方が汎用性が高くなります。
コーディネートもしやすく、イギリス軍ならではの上品なファッショナブルさが漂っていることもMK-3の大きな魅力です。
まとめ
イギリス空軍の名作、ミリタリーの傑作と言われるMK-3を紹介しました。
ここ数年で著しく枯渇と高騰が進んでおり、簡単に見つけられるものではなくなってきているヴィンテージのひとつです。
MA-1のように人と被ることが少なく、サイズによっては幅広い季節で着用することができ、何よりとてもかっこいい1着なので、気になった方は是非チェックしてみてください!
まるお