アメリカ軍のフライトジャケットと言えばMA-1を思い浮かべる方が多いと思いますが、実はそのMA-1以前に採用されていたフライトジャケットが存在することをご存知ですか?
この記事ではそんなレジェンド的フライトジャケットとして今もなお大変な人気を誇る「US ARMY A-2 Flight Jacket」(以下A-2ジャケット)を紹介していきます。
US ARMY A-2 Flight Jacketとは?
A-2ジャケットは1931年に採用されたアメリカ陸軍航空隊の革製フライトジャケットです。
アメリカ海軍航空隊のG-1フライトジャケットと共に、完成度の高い革製フライトジャケットとして今もなお高い人気を誇っています。
A-2ジャケットは第2次世界大戦中の1943年まで生産され、それ以降はコストダウンと生産性向上のため革製ではなくコットンやナイロン製のフライトジャケットへと変化していきます。
しかし1947年に独立した空軍からの強い要望があり、空軍誕生40周年の1987年に再び正規ユニフォームとして復活したという経緯を持つフライトジャケットなんです。
その後1988年から、やや素材やニュアンスを変えた復活A-2ジャケットとして支給が開始されたという歴史を持っています。
この記事で紹介するA-2ジャケットはまさにこの1988年に復活したものになり、れっきとしたアメリカ軍支給の軍実物のものになります。
また、A-2ジャケットはさまざまな復刻ブランドからも復刻されるほど、非常に高い人気を誇っています。
US ARMY A-2 Flight Jacket
全体シルエット
フライトジャケットらしい丈の短いシルエットになっています。
MA-1と比べると、その素材感のせいかややタイトな印象を受けます。
この復活A-2ジャケットは1931年採用のモデルのオリジナルのものと同じフォルムになります。
素材感
オリジナルのA-2ジャケットの革はホースハイドでしたが、復活A-2ジャケットではゴートスキンに変更になっており、着心地も柔らかいものになっています。
襟
襟はスナップファスナーで固定することができる仕様です。
ショルダーテープ
こちらもオリジナルと同様に両側にクロスのステッチが入っています。
袖
袖はリブ仕様になり、冷気の侵入を防いでくれています。
裾
裾も袖同様にリブ仕様になっています。
フロントポケット
ボタン付きのフラップポケットが付いています。
サイズ表記
40Rというサイズになり、M程度のサイズ感です。
MA-1に比べるとやはり身幅がややタイトな印象です。
表記からクーパースポーツウェア社が納入したものになります。
「DLA 100 88 C0420」の記載から、1988年に納入された復活A-2の初代モデルだと判別できます。
ちなみに89年コントラクトのものは「DLA 100 89 R 0344」とRの表記が入り、こちらは軍官給品ではなく民生品となります。
内ラベル
シェルとライニングの素材が記載されています。
フロントジップ
フロントジップはIDEAL社のものになります。
着用画
outer : US ARMY A-2 flight jacket 80’s
jacket : levi’s lvc507xx
tops : Hanes
pants : Frencharmy f2-pants
shoes : New Ballance m996
172cm54kg痩せ型の自分がサイズ40Rを着用してみました。
インナーにデニムジャケットを挟めるくらいのゆとりはありますが、ほぼジャストサイズかと思います。
厚手すぎなければインナーにスウェットも挟めそうです。
A-2ジャケットに関しては、素材がレザーということもあり、MA-1のようにオーバーサイズ気味というよりはジャスト気味での着用の方が個人的にはおすすめです。
まとめ
A-2ジャケットは革製のフライトジャケットとして今もなお絶大な人気を誇っており、さまざまな復刻ブランドからもリリースされています。
ミリタリー好きとしては軍実物にこだわりたいところですが、1930〜40年台のものとなるとなかなか状態の良いものと出会えません。
今回紹介した1980年代に復活したものなら、軍実物のものをまだなんとか見つけることができると思います。
復刻を買うもよし、軍実物にこだわるのもよし、A-2ジャケットはとてもかっこいいフライトジャケットなので、男らしいコーデが好きな方なら1着は持っておきたいアイテムのひとつです。
まるお