Moanin’ / Art Blakey and The Jazz Messengers
ジャズに名盤多しと言えども、このアルバムほど「聴いたことがある!」というナンバーを収録した1枚はなかなかないのではないでしょうか?
伝説的ジャズドラマーのアート・ブレイキーのドアップという、いかついジャケットとは裏腹に、非常にキャッチーな楽曲群はジャズを聴き慣れていない人でもすんなりとその演奏に聴き入ることができます。
「ジャズ初心者におすすめの1枚」としてもよく紹介されるそんな名盤をレビューしていきます。
1.Moanin’
1度聴いたらすぐに口ずさめるようなキャッチーなメロディのオープニングナンバーは、日本でもジャズブームの火付け役となった超名曲。
ファンキージャズを代表する1曲であり、ジャズ史にその名を刻む名曲中の名曲と言って良いナンバーだと思います。
とりわけ、リー・モーガンの躍動するトランペットが最高に気持ち良い1曲です。
細かいうんちくよりもまずは聴いてみてください。
2. Are You Real
1.に負けず劣らずのキャッチーなメロディーの2曲目もこれまた最高にファンキーなナンバー。
各々のソロプレイも非常にクオリティの高い演奏で、裏方でありながらそれらをひとつにまとめあげているブレイキーのドラミングがこれまた最高。
ジャズを初めて聞く方にこそ、この1・2曲目を聴いて欲しいです。
メロディとグルーブが高純度で混ざり合った名曲です。
3.Along Came Betty
ややテンポを落としたリズムでありながら、これまたキャッチーでどこか哀愁のあるメロディを聴かせてくれます。
2・3曲目はサックスのベニー・ゴルソン作曲ということもあり、美しいサックスのメロディが印象的です。
ここでA面が終わります。
4.The Drum Thunder Suite
ブレイキーの激しいドラミングに呼応するように各々の楽器の激しい演奏の応酬が炸裂するB面のオープニングナンバー。
前半〜中盤〜終盤でその雰囲気が変わっていく、非常に爽快でダイナミックな大作ナンバー。
5.Blues March
ゆるいリズムとファンキーなメロディーで進んでいくまさにブルースの行進曲のような愉快な1曲。
マーチのリズムにブレイキーのドラミングが冴え渡ります。
6.Come Rain Or Come Shine
ラストを飾るのはジャズのスタンダードナンバー。
トランペットとサックスの2管のハーモニーが非常に気持ち良い1曲です。
「雨が降っても晴れても」という邦題通り、明るい気持ちにさせてくれるファンキーナンバーでアルバムは幕を閉じます。
この曲がラストっていうのもまた良いんですよね。
まとめ
ジャズ初心者でも非常に聴きやすいアルバムに仕上がっており、いつまでも愛されるジャズの名盤の1枚です。
ブレイキーはもちろん、脇を固めるメンツも非常に豪華でその卓越したテクニックも楽しめるおすすめの1枚です。
まずは1曲目を聴いてみてください!
まるお