ウールブランドと聞いて多くの方が思い浮かべるのがPENDLETON(以下ペンドルトン)かと思います。
長い歴史を持つペンドルトンは、その品質の高さにも定評があります。
そんなペンドルトンの名作が「ボードシャツ」です。
古くから愛されるこのボードシャツですが、年代によってその形を少しずつ変えてきました。
この記事では、実際に自分が所有する1960年代のヴィンテージペンドルトンボードシャツを紹介していきます。
PENDLETON ボードシャツとは?
ペンドルトンの代表作と言っても過言ではないウールシャツの歴史は古く、1924年に生まれたと言われています。
その後、1940年代頃にこのボードシャツができたとされています。
それまではシャツはタックインをして着るのが主流でしたが、ボードシャツは丈がそれほど長くなくタックアウトして着る用のシャツになります。
ラフな着こなしを好んだサーファーに愛用されたことからこの名で呼ばれるようになったと言われています。
サーフミュージックで有名なビーチボーイズが着ていたことでも有名です。
そんなこんなで、1960〜70年代の西海岸・海といったイメージが定着したと言われています。
100%ヴァージンウールで作られた非常に品質の高いウールシャツで、保温性・吸湿性に優れており、慣れても冷たさを感じにくいため、濡れた体にそのまま羽織るサーファーに愛されたのも納得です。
60s PENDLETON ボードシャツ
ボードシャツはその年代によって少しずつディティールが違っており、年代別に集めてみても楽しいかもしれませんね。
自分が所有する60年代のペンドルトンボードシャツを紹介していきます。
全体シルエット
身幅に対して着丈が短いボックスシルエットになります。
タックアウトして着るようになっています。
年代物であることと、ウールという生地の特性上縮んでいる個体もあるので、サイズ表記はあまり参考になりません。
Mでも大きいものもあれば、Lでも小さすぎて着れないものもあります。
ボードシャツに限らず、ウールシャツに関しては必ず試着してから購入することをおすすめします。
素材感
100%ヴァージンウール仕様ということで、非常にしっかりした生地になっています。
やや肌へのチクチク感がある素材なので、肌が弱い方やチクチクが苦手な方はインナーにハイネックなどを着てから羽織るのをおすすめします。
またヴィンテージのボードシャツの宿命でもありますが、ウールというデリケートな生地のため、虫食いなどの小穴が空いている個体がほとんどです。
年代が古くなればなるほどこの傾向は顕著です。
自分が所有するこの個体にも購入時に小さい虫食い穴がありました。
とは言え、この虫食い穴があることによりやや価格も安くなるので、お得に購入することもできます。
個人差はあると思いますが、気にならないくらいの小さい穴でしたらあまり気にせず購入に踏み切って良いかと思います。
襟
いわゆる開襟シャツになっており、開襟で着ることもできるし、1番上までボタンを留めて着る着方も可能です。
1960年代までのボードシャツはこの襟が小ぶりなのが特徴で、1970年代以降のものは襟がかなり大きめになります。
個人的には古い年代の小ぶりな襟が好きです。
フロントポケット
フロントには両サイドにフラップ付きのポケットがつきます。
タグ
タグにはサイズ表記があり、こちらはXLになります。
1960年代特有のタグになります。
枠外に「ウールマークとPURE VIRGIN WOOL」の表示があるのが1960年代の判別ポイントになります。
1964年にウールマークが採用となるので、1964年以降の製品にはウールマークの表記が入ります。
1950年代のものは全ての表記が枠内に収まり、1970年代になると、枠外の1番下に「MADE IN USA」の表記が入ります。
ペンドルトンのウールシャツに関しては、概ね1970年代のものまでをヴィンテージとすることが一般的かと思われます。
ケアタグ
肩の内側付近にケアタグが付いています。
実はボードシャツはウール素材でありながら洗濯ができるんです。
その洗濯の仕方が記載されています。
着用画
outer : Sears カバーオール 70s
shirts : Pendelton ボードシャツ 60s
pants : Champion リバースウィーブ・パンツ
shoes : Danner ダナーフィールド
172cm54kg痩せ型の自分がXLを着用してみました。
ややゆったりめのフィッティングになり、スウェットやパーカーの上から羽織ることも可能なサイズ感になります。
ボードシャツは着丈が長くないので、オーバーサイズでザックリと着るのもおすすめです。
デニム・チノパン・軍パン・スウェットパンツ、何にでも合わせやすく使いやすい1着です。
まとめ
古着好きなら1着は持っておきたいヴィンテージのペンドルトンボードシャツ。
古くなればなるほどその価格は高騰しており、人気の色や柄は状態によっては非常に高額になっているものもあります。
春秋の軽い羽織として、冬にはインナーとして、季節をまたいで長く活躍してくれる優秀なアイテムのボードシャツ、とてもおすすめのアイテムです。
まるお